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2026/07/23
ありがちな失敗から学ぶホームページ制作!やってはいけない設計とは

「ホームページを作ったのに、まったく問い合わせが増えない」——そんな悩みの多くは、デザインのセンスや予算の多寡ではなく、制作前の「設計」の段階でつまずいています。せっかく費用と時間をかけても、設計が抜け落ちたサイトは、たとえ見た目が整っていても訪問者の心を動かせません。やってはいけない設計を知らないまま進めてしまうと、時間もお金もかけたサイトが成果につながらず、「作り直し」というさらに大きな出費を招くことにもなりかねません。
結論からお伝えすると、ホームページ制作の失敗は「誰に・何を伝え・どう行動してもらうか」という設計をあいまいなまま作り始めることに集約されます。逆に言えば、この設計さえ丁寧に固めれば、大きな失敗はほぼ避けられます。本記事では、中小企業や店舗の経営者の方が陥りがちな失敗を具体的に取り上げながら、やってはいけない設計とその回避策を、実務の順序に沿って解説します。読み終えるころには、ご自身のサイトや構想のどこに手を入れるべきかが、はっきり見えているはずです。
なぜ「設計」でホームページの成否が決まるのか
ホームページ制作というと、多くの方が「デザイン」「見た目」「かっこよさ」をまず思い浮かべます。しかし実際に成果を左右しているのは、目に見える装飾よりも、その手前にある「設計」です。ここを軽視したまま進めることが、ありがちな失敗の出発点になります。どれだけ美しいデザインでも、土台となる設計がずれていれば、訪問者は目的の情報にたどり着けず、静かに離れていってしまいます。
見た目より先に決めるべきこと
家を建てるときに、いきなり壁紙の色から選ぶ人はいません。まず「誰が住むのか」「何部屋必要か」「動線はどうするか」という間取りを考えます。ホームページもまったく同じで、色やフォントよりも先に決めるべきことがあります。間取りを飛ばして内装から決めた家が住みにくくなるように、設計を飛ばしたサイトも使いにくくなるのです。
具体的には、次の3つです。
・ターゲット:このサイトを見てほしいのは誰か
・目的(ゴール):見た人にどう行動してほしいか(問い合わせ・予約・来店・資料請求など)
・伝えるべき価値:数ある競合の中で、なぜ自社を選ぶべきなのか
この3点が決まらないまま制作に入ると、あとから「やっぱりこう見せたい」と迷走し、統一感のないサイトになりがちです。たとえば、ターゲットが決まっていないと、写真の雰囲気も、文章の言葉づかいも、その都度好みで選ぶことになり、ページごとに印象がちぐはぐになります。逆に3点が明確なら、「この写真はターゲットに響くか」「この一文は目的に近づけるか」という一貫した判断基準が生まれ、細部まで筋の通ったサイトになります。
「作ること」が目的化する危険
もうひとつ多いのが、「ホームページを持つこと」自体がゴールになってしまうケースです。開設した時点で満足してしまい、その先の「成果」を測る仕組みがありません。名刺代わりに一枚あればいい、という発想のまま作ると、公開後にアクセスも反応も確認されないまま放置されがちです。
ホームページは、あくまで集客や信頼獲得のための「道具」です。道具である以上、「何のために使うのか」がはっきりしていなければ機能しません。作る前に「このサイトで月に何件の問い合わせを得たいか」といった数値目標をざっくりとでも持っておくと、設計の判断基準がぶれなくなります。目標があれば、公開後に「思ったより反応が少ない」と気づいたときも、どこを直せばよいかを具体的に検討できます。数字は完璧でなくてかまいません。「月に3件でも新規相談が来れば十分」といった手触りのある基準が一つあるだけで、設計の解像度は大きく上がります。
成果につながる設計の全体像
成果が出るホームページには、共通する流れがあります。訪問者が「自分に関係がある」と感じ、「信頼できそうだ」と納得し、「では問い合わせてみよう」と行動する。この心理の流れに沿ってページ全体が設計されているのです。入り口で自分ごとだと感じてもらい、途中で不安を一つずつ取り除き、最後に迷わず一歩を踏み出せるようにする——この三段構えが成果の土台になります。
逆に、この流れを無視して、伝えたいことを思いつくまま並べただけのサイトは、訪問者を迷わせて離脱させてしまいます。設計とは、この「訪問者の気持ちの動き」を先回りして道筋を用意しておくことだと言えます。言い換えれば、設計とは「訪問者を置き去りにしないための地図づくり」なのです。
やってはいけない設計・5つの典型パターン
ここからは、実際に多くの中小企業のサイトで見られる「やってはいけない設計」を、具体的なパターンとして挙げていきます。ご自身のサイトや、これから作ろうとしている構想に当てはまるものがないか、確認しながら読んでみてください。一つでも心当たりがあれば、それが改善の入り口になります。
1. 「誰に向けたサイトか」があいまい
最も根深い失敗が、ターゲットの不在です。「幅広い人に見てほしい」という思いから、結果として「誰の心にも刺さらない」ぼんやりしたサイトになってしまいます。万人に向けた言葉は、往々にして誰の記憶にも残りません。
たとえば、地域の工務店が「すべての人に対応します」と書くよりも、「大垣市周辺で、木の温もりを大切にした注文住宅を考えている30〜40代のご家族へ」と絞ったほうが、対象となる読者は「自分のことだ」と強く感じます。ターゲットを絞ることは、それ以外を切り捨てることではなく、本当に届けたい相手にしっかり届けるための設計です。絞り込むほど言葉は具体的になり、写真も事例も「その人が思わずうなずくもの」を選べるようになります。チェック観点としては、「このページを読んで、想定した一人の顔が思い浮かぶか」を自問してみるとよいでしょう。
2. 会社目線の情報ばかりで、読者の疑問に答えていない
「当社は昭和◯年創業で、理念は〜」といった会社側が言いたいことばかりが並び、訪問者が本当に知りたい情報が後回しになっているサイトも非常に多く見られます。書き手にとっては大切な情報でも、初めて訪れた読者にとっては、まだ自分に関係のない話に映ってしまうのです。
訪問者が知りたいのは、「自分の悩みを解決してくれるのか」「いくらかかるのか」「どんな流れで進むのか」「本当に信頼できるのか」といった点です。会社の歴史や理念が不要なわけではありませんが、優先順位を取り違えると読者はすぐに離れてしまいます。主語を「当社」から「お客様」に置き換えるだけで、伝わり方は大きく変わります。たとえば「当社は丁寧な施工を心がけています」ではなく、「お引き渡し後も、ちょっとした不具合をすぐに相談できます」と、読者が受け取る価値の言葉に変換するのです。会社の歴史や理念は、読者の疑問に答えたあと、信頼を補強する材料として後半に置くと効果的です。
3. 導線がなく、次に何をすればいいか分からない
ページを読んで興味を持ったのに、「では、どこから問い合わせればいいのか」が分かりにくいサイトも失敗の典型です。せっかく高まった関心を、行動に変換できずに逃してしまっています。関心は時間とともに冷めていくため、「もう少し考えよう」と離脱した訪問者の多くは、二度と戻ってきません。
・問い合わせボタンが目立たない、ページの最下部にしかない
・電話番号やフォームへのリンクが探さないと見つからない
・「無料相談」なのか「見積もり」なのか、次の一歩が不明確
こうした状態では、成果は生まれません。各ページの要所に、次の行動を促すボタンやリンクを自然に配置しておくことが欠かせません。before/afterで言えば、「連絡先はトップページの下に一つだけ」という状態から、「各ページの読み終わりに、内容に合った案内を一つ置く」状態へ変えるだけで、反応は目に見えて変わります。訪問者に「探させない」ことが、導線設計の基本です。
4. スマートフォンでの見え方を軽視している
今や多くの業種で、アクセスの半分以上がスマートフォンからです。それにもかかわらず、パソコン画面だけを想定して設計し、スマホで見ると文字が小さすぎたり、ボタンが押しにくかったり、横スクロールしないと読めなかったりするサイトが今も残っています。
スマホで快適に読めないサイトは、それだけで離脱の原因になります。設計段階から「スマホでどう見えるか」を基準に考える、いわゆるモバイルファーストの発想が必要です。確認しておきたい観点としては、指で押しやすいボタンの大きさか、文字は拡大せずに読める大きさか、電話番号をタップするとそのまま発信できるか、といった点が挙げられます。制作の途中でも、自分のスマホで実際に表示を見て、家族や社員に触ってもらうだけで、多くの使いにくさに気づけます。
5. 更新できない・拡張できない作りにしてしまう
公開したら終わり、ではありません。事業内容の変化に合わせて、情報を追加したり、ブログを書き足したりできる作りになっているかも重要な設計要素です。
自社では一文字も直せず、小さな修正のたびに費用と時間がかかる作りにしてしまうと、次第に情報が古くなり、放置されたサイトになってしまいます。営業時間が変わっても直せない、新サービスを追加できない、といった状態は、訪問者の信頼を静かに損ないます。「公開後、誰がどう運用するか」まで含めて設計しておくことが、長く成果を生むサイトの条件です。発注前に「自社で更新できる範囲はどこまでか」「更新を頼む場合の費用はいくらか」を確認しておくと、公開後に慌てずに済みます。
失敗しないための設計手順とチェックポイント
やってはいけない設計を理解したら、次はそれを避けるための具体的な手順です。ここでは、制作を発注する側の経営者・担当者が押さえておくべき流れを、順を追って整理します。難しい専門知識は必要ありません。順番に手を動かすだけで、設計の骨格は十分に固まります。
ステップ1:目的とターゲットを言葉にする
まず、紙でもメモでも構いませんので、次の問いに自分の言葉で答えてみてください。
- このサイトで、最終的に何を増やしたいか(問い合わせ・予約・採用応募など)
- 見てほしいのはどんな人か(地域・年齢層・悩み・状況)
- その人が抱えている一番の不安や疑問は何か
この3つが言葉になっていれば、制作会社との打ち合わせも格段にスムーズになります。逆に、ここがあいまいなまま「とにかくおしゃれに」とだけ依頼すると、失敗のリスクが高まります。ここで書き出した言葉は、そのままサイトの見出しやキャッチコピーの原案にもなります。完璧な文章にする必要はなく、箇条書きのメモで十分ですので、社内で複数人が関わる場合は、それぞれの認識をすり合わせておくと後の食い違いを防げます。
ステップ2:必要なページと情報を洗い出す
次に、目的を達成するために必要なページを書き出します。一般的な事業サイトであれば、次のような構成が基本になります。
・トップページ(全体の入り口・要点の提示)
・サービス/商品紹介(何を提供しているか)
・選ばれる理由・強み(なぜ自社なのか)
・お客様の声・実績(信頼の裏付け)
・料金や流れ(不安を取り除く情報)
・会社概要・アクセス
・問い合わせ/予約フォーム
大切なのは、それぞれのページで「訪問者のどんな疑問に答えるか」をセットで考えることです。ページを増やすことが目的ではなく、疑問を一つずつ解消していく設計を意識します。たとえば「料金や流れ」のページなら、「総額でいくらかかるのか」「追加費用は発生するのか」「申し込みから完成まで何日かかるのか」といった、読者が実際に抱く疑問を先回りして書いておきます。ページ数の多さより、一つひとつの疑問にきちんと答えられているかのほうが、はるかに成果に効いてきます。
ステップ3:行動への導線を配置する
各ページには、読み終えた訪問者が迷わず次に進めるよう、行動を促す導線を用意します。「無料で相談する」「料金を見る」「予約する」など、そのページの内容に合った自然な一歩を提示してください。
・ページの冒頭付近と末尾の両方にボタンを置く
・「押しつけがましくない言葉」で誘う(例:まずはお気軽にご相談ください)
・電話とフォームなど、複数の連絡手段を用意する
このとき、一つのページに行動の選択肢を詰め込みすぎないこともポイントです。「相談も予約も資料請求も」と並べると、かえって訪問者は迷います。そのページで最も自然な一歩を一つに絞り、それを目立たせるほうが、結果として反応は増えます。
ステップ4:公開後の運用まで決めておく
設計の最終段階として、公開後に「誰が・何を・どのくらいの頻度で更新するか」を決めておきます。ブログやお知らせを自社で更新できる仕組みにしておくと、情報の鮮度が保たれ、検索エンジンからの評価にもつながります。運用まで見据えて設計することが、公開後にサイトを「育てられる」かどうかの分かれ目になります。担当者を一人決め、「月初にお知らせを一本書く」といった小さなルールを一つ設けるだけでも、放置されるサイトになるのを防げます。
制作会社に依頼するときの注意点
自社だけで理想的な設計を完成させるのは簡単ではありません。だからこそ制作会社に依頼するわけですが、ここでも失敗を避けるための注意点があります。良いパートナーを選べるかどうかは、サイトの成否を大きく左右します。
「デザインの好み」だけで選ばない
制作会社を選ぶとき、過去の制作事例の見た目だけで判断してしまうのは危険です。大切なのは、見た目の裏にある「設計の考え方」です。打ち合わせの段階で、こちらの事業や目的、ターゲットについて丁寧にヒアリングしてくれるかどうかを見てください。いきなりデザインの話から入る会社よりも、まず「何のために作るのか」を一緒に考えてくれる会社のほうが、成果につながりやすい傾向があります。事例を見るときも、「見た目がおしゃれか」ではなく、「このサイトは誰に何を伝えようとしているか」という視点で眺めると、制作会社の設計力が見えてきます。
丸投げにせず、目的だけは自社で握る
「専門家に任せておけば安心」と、すべてを丸投げにするのも失敗のもとです。デザインや技術的な部分は任せてよいのですが、「このサイトで何を達成したいか」という目的だけは、依頼する側がしっかり握っておく必要があります。目的が共有されていれば、制作の途中で判断に迷ったときも、ぶれない基準になります。事業のことを一番よく知っているのは、ほかでもない自社です。その知見を制作会社に手渡すことで、はじめて「自社らしい」サイトが生まれます。
相見積もりは「金額」だけで比べない
複数の会社から見積もりを取ること自体は良い進め方ですが、金額の安さだけで比較するのは避けたいところです。安さの裏には、更新のたびに追加費用がかかる、公開後のサポートがない、といった条件が隠れていることもあります。何が含まれ、何が含まれないのか、公開後の運用はどうなるのかまで含めて総額と内容を確認しましょう。目安として、「公開後の修正対応」「更新のしやすさ」「相談のしやすさ」といった、金額表には表れにくい部分こそ、実際の付き合いでは差になって表れます。
よくある質問
Q. ホームページ制作の設計は、自分たちでどこまで決めればいいですか
目的・ターゲット・伝えたい価値の3点は、できるだけ自社で言葉にしておくことをおすすめします。ここは事業を一番よく知る当事者にしか決められない部分だからです。具体的なページ構成やデザイン、技術的な実装は制作会社と相談しながら固めていけば問題ありません。完璧な資料を用意する必要はなく、箇条書きのメモ程度でも、打ち合わせは十分にスムーズになります。
Q. すでにあるホームページの設計をやり直すべきか、判断に迷っています
まずは「問い合わせや予約につながっているか」を確認してください。アクセスはあるのに成果が出ていない場合、導線やターゲット設計に問題があることが多く、部分的な改善で成果が伸びる可能性があります。一方、スマホ対応ができていない、情報が大きく古いといった場合は、作り直しを検討する価値があります。いきなり全面リニューアルを決める前に、どこに原因がありそうかを切り分けると、無駄な出費を避けられます。
Q. 予算が限られていても、失敗しない設計は可能ですか
可能です。設計の質は予算の大小だけで決まるものではありません。ページ数を欲張らず、目的に直結するページから優先的に作ることで、限られた予算でも成果の出やすいサイトにできます。大切なのは、お金をかける場所とかけない場所の優先順位を、設計段階で見極めることです。まずは最小限の構成で公開し、反応を見ながら少しずつ育てていく進め方も、予算が限られている場合には有効です。
Q. 公開したあと、どのくらいの頻度で更新すればいいですか
業種にもよりますが、お知らせやブログを月に数回でも更新できると、情報の鮮度が保たれ、訪問者にも検索エンジンにも良い印象を与えます。無理のない頻度で構いませんので、更新を続けられる運用体制を、公開前に決めておくことが大切です。高い頻度で息切れするより、月に一本でも続けられるペースを選ぶほうが、長い目で見れば成果につながります。
まとめ
ホームページ制作の失敗の多くは、デザインの善し悪しではなく、その手前の「設計」に原因があります。本記事で挙げた、やってはいけない設計を振り返ってみましょう。
・「誰に向けたサイトか」があいまい
・会社目線ばかりで読者の疑問に答えていない
・次の行動への導線がない
・スマートフォンでの見え方を軽視している
・公開後に更新・拡張できない作りにしている
これらを避け、目的とターゲットを言葉にし、訪問者の疑問に一つずつ答え、自然な導線を用意し、運用まで見据える。この順序を守るだけで、大きな失敗はほぼ防げます。設計は特別な才能ではなく、正しい順番で考えられるかどうかの問題です。一つずつ確認していけば、専門家でなくても十分に筋の通った土台をつくれます。
私たちTOMOEデザインは、岐阜県大垣市を拠点に、中小企業や店舗の皆さまのホームページ制作をお手伝いしています。見た目の美しさだけでなく、「何のために作り、どう成果につなげるか」という設計から丁寧に伴走することを大切にしています。大垣・岐阜でホームページ制作をお考えの方は、まずはお気軽にご相談ください。現状の課題を一緒に整理するところから、成果につながる一歩をご提案します。